情報化

密閉された部屋の中の空気と外気とでは、情報の密度が違う。
例えば外気なら、微妙な気温や湿度の差、風、季節の匂い、植物や雨の匂いetc.といった膨大な情報に満ちている。
空調というのは、そういった空気の持つ無限のパラメーターから「温度」という部分だけを取り出して、人間の活動に最適化したものである。


何かに利用するときには、必ず情報を劣化させなければいけない。
「イヌ」という言葉は会話のためには欠かせないが、言葉は、それが指すものが本来持つ膨大な情報や差異を劣化させずにはいられない。
仕方ないけれど、そればかりを徹底しているのがイマである気がする。


※10-31,2009 「機能主義」ということばの用法が雑だったので削除、書き改めました。